
その昔、若狭のご家庭で作られていたといわれる“へしこ”。おふくろの味として愛され続けているへしこは、福井県だけではなく、全国に人気が広がっていますね。へしこは、そのまま食べてもよし、お茶漬けで楽しむのもよしと、色んな風に楽しめます。そんな福井県の名産品である「へしこ」を使って、美味しいチャーハンを作ってみませんか。塩味がきいていて、発酵食品特有の風味豊かなへしこは、日本のアンチョビともいわれています。へしこと、パクチーとの相性はバツグンです。パクチーをたっぷりと入れれば、パクチー好きにはたまらない一品になります。シンプルな料理ですが、チャーハンのコツも習得すれば、プロのような仕上がりに。きっとやみつきになりますよ。
所要時間約10分※下準備を除く (2人分) (作りやすい分量)
【材料】
・へしこ(細かく刻んだもの) 50~80g
・ご飯(あたたかいもの) 300g
・卵(溶き卵) 2個
・パクチー(刻んでおく) 1袋
・太白ごま油 適量
・薄口醤油 適量
《下準備》
・へしこは糠を洗い、薄皮をはがす。食べやすいように骨を取り除いておくこと。小骨があるので、丁寧に取り除いておくのがポイント。
・卵はしっかりと溶きほぐしておく。
・パクチーは細かく刻んでおく。
《作り方》

1、ごはんはあたたかくして、ごま油を適量加えて混ぜておく。
《ポイント》
チャーハンには、冷やご飯を使うイメージがあるが、ご家庭で作る場合はあたたかいご飯にすること。ごま油を加えて混ぜることで、ご飯の風味がよくなる。
2、フライパンにごま油を適量熱して、あらかじめほぐしておいたへしこを炒める。
《ポイント》
へしこは、ほぐす時点では骨を全部取り去ることは難しいので、炒めながらていねいに取り除くこと。脂が多く熱を持ちやすいので菜箸を使って取り除くとよい。

3、フライパンにへしこの脂が出てきたら、強火にしてしっかりと火を通す。そして、いったんボウルなどに取り出しておく。
《ポイント》
具材を事前に炒めて取り出しておくのが美味しいチャーハンを作るためのコツ。ここで油とへしこの脂分が溶け出しなじむことで、風味があり深い味わいに仕上がる。油と脂のはねが強いので火傷には注意する。


4、再びフライパンに油を適量しき、卵を加える。その卵が半熟状態になったらご飯を加えて炒める。混ぜ合わせたらボウルに取っておいたへしこを加える。
《ポイント》
あらかじめ温めておいたご飯に、先に油をまぶすことによって、ぱらっとした仕上がりのチャーハンになる。これを覚えておくと便利。そして半熟になった卵とご飯が合わさることでお米の表面がコーティングされさらにパラリとした仕上がりになる。へしこは、後で再び戻し加えることで卵の色味を邪魔しない仕上がりになる。

5、4に薄口醤油をまわしかけて香りをつける。
《ポイント》
薄口しょうゆで香ばしい香りをつけるため、必ず鍋肌から回しかけること。色味をきれいに仕上げたいので薄口醤油がおすすめ。味をみて足りなければ塩、こしょうで調味する。

6、5にパクチーのざく切りを加えて、火が通ったら器に盛りつける。
《ポイント》
パクチーの色味が褪せないように、必ず短時間で火からおろすこと。パクチーは加えるとき、しっかりと水気は切れているか確認し加える。水気があるとべたつきのあるチャーハンになるので注意する。
《今回のレシピのポイント》
・へしこはお好みで増減してください。へしこが少ない場合は塩を加えて、味を調整するとよいでしょう。
・へしこは骨が多く、ほぐした時点でも骨が残っていることが多いので、しっかりと確認し取り除いてください。
・へしこの美味しい脂がちゃんと油に移してからご飯などを加えます。
・ぱらっとしたチャーハンにするコツはそれぞれ《ポイント》に一つずつ載せています。ぜひ参考にしてくださいね。
